柳田 芳伸 編著『愉楽の経済学―マルサスの思想的水脈を辿って』昭和堂、2023年5月

発売日
:2023年5月15日
判型・ページ数
:A5判 / 288頁
定価
:4,180円(税込)
ISBN
:9784812222164

生活における快適さ”comfort”は時代によってどのように変遷してきたか。マルサスが唱えた愉楽の標準(standard of comfort)を軸に、J.ステュアート以降、J.S.ミル、マーシャル、ヴェブレン、ロバートソンなど9人の経済学者たちの思索を辿る。

目次

序 章 「愉楽の標準」と経済学者たち
――思索的水源としてのT.R.マルサス(柳田芳伸)
第1章 奢侈的な豊かさは幸福を意味するか
――J.ステュアートの嗜好の標準と生存の標準(古谷豊)
第2章 商業社会における幸福の世俗化
――W.ペイリーと幸福の平等配分論(柳沢哲哉)
第3章 「悪習」と「困窮」に対する「動機づけ」の政策思想
――D.スチュアートにおける「愉楽の標準」に焦点を当てて(荒井智行)
第4章 生活標準論の真相
――T.R.マルサスにおける「貧窮の標準」と「愉楽の標準」との相違(柳田芳伸)
第5章 多様な私有財産制の可能性と政府の役割
――J.S.ミルの『経済学原理』における幸福と適度な「快適の標準」(小沢佳史)
第6章 進歩の源泉を求めて
――A.マーシャルの生活標準への途(近藤真司)
第7章 ゆたかさと不平等分配
――T.B.ヴェブレンにおける「品位の標準」が意味するもの(石田教子)
第8章 余剰と余暇
――J.A.ホブスンにおける分配の人間的原理(尾崎邦博)
第9章 経済の進歩、変動、格差
――D.H.ロバートソンにおける「安楽の標準」と「生活の標準」(仲北浦淳基)

版元の紹介ページ: http://www.showado-kyoto.jp/book/b622775.html