渋沢研究会 編『はじめての渋沢栄一—— 探究の道しるべ』ミネルヴァ書房、2020年5月

発売日
:2020年05月30日
判型・ページ数
:四六判・344ページ
定価
:2,800円+税
ISBN
:9784623088416

目次

序 章 本書の刊行意義  島田昌和

第Ⅰ部 一般読者のための渋沢栄一ガイド

   解説・島田昌和

第一章 歴史小説・ノンフィクション作品での描かれ方(中村宗悦)

 1 歴史小説のなかの渋沢栄一(一九七〇年代以前)

 2 歴史小説のなかの渋沢栄一(一九八〇年代以降)

 3 ノンフィクション作品のなかの渋沢栄一

第二章 ゆかりの地をたずねる――深川・兜町・王子(鮫島員義)

 1 深川(福住町)――水運と物流の中心に

 2 兜町――新たな金融の中心街に

 3 王子(飛鳥山)――工業と鉄道を眼下に

 4 墓所(谷中霊園)と銅像

第三章 渋沢栄一から見える近代化遺産(松浦利隆) 

 1 富岡製糸場――設置主任の命を受けて

 2 経済人としての渋沢栄一が関わった遺産

 3 建築パトロンとしての渋沢栄一と建築家たち

第四章 論語とビジネス(大島久幸)

 1 「論語と算盤」(道徳経済合一説)とはどんな思想か

 2 「論語と算盤」の時代性

 3 「論語と算盤」の普遍性

第五章 『雨夜譚』を読む(平井雄一郎)

 1 前半生だけの「雨夜譚」は「日本資本主義の父」の「自伝」か?

 2 全生涯の原点としての「雨夜譚」

 3 後半生を描けない「自伝」と「他伝」

 4 「自伝」としてのオーラル・ヒストリーの豊かさ

 5 「自伝」の思い込みも役に立つ

 

第六章 後継者としての渋沢敬三(川越仁恵)

 1 柳田国男との出会い

 2 民俗学をベースにした独自の経済史アプローチ

 3 学問に見るその生き方

 4 栄一の思想を継ぐ、敬三の思想を継ぐ

 

第Ⅱ部 大学生・外国人学生のための渋沢栄一ガイド

    解説・恩田 睦

第七章 産業発展の視点から(高橋 周)

 1 役人時代の制度整備

 2 産業発展の土壌づくり

 3 産業の近代化

 

第八章 企業経営の視点から(杉山里枝)

 1 渋沢栄一が関わった企業と企業経営の特徴

 2 渋沢栄一の企業経営、その具体的事例

 3 企業家としての渋沢栄一の理念

第九章 政治・外交の視点から(飯森明子)

 1 渋沢栄一の求めた政治

 2 激動する社会のなかの渋沢栄一

 3 国内中心の視点から「国際主義」へ

第一〇章 社会と福祉の視点から(稲松孝思)

 1 養育院史への取り組み

 2 黎明期の養育院と東京府病院

 3 渋沢栄一の社会事業と養育院

第一一章 世界から考える新たな研究視点(木村昌人)

 1 比較研究としての新たな視点

 2 渋沢栄一研究の地平を広げる

 

第一二章 期待が寄せられる学問・研究領域(松本和明)

 1 企業の設立と経営および産業育成(ビジネス)領域

 2 社会・地域貢献(フィランソロピー)領域

 3 理念と思想――自らの活動の算盤として

 

第Ⅲ部 学校現場での渋沢栄一ガイド

    解説・是澤博昭

第一三章 小学校における道徳教育のためのヒント(渡辺大雄)

 1 深谷市における特色ある道徳教育

 2 小学生のための『論語』教育

第一四章 中学校・高校における社会科・国際教育のためのヒント(山内晴子)

 1 魅力ある教材としての渋沢栄一

 2 授業展開案(一)――渋沢栄一の全体像の把握

 3 授業展開案(二)――渋沢史料館見学

 4 授業展開案(三)――東京帝国大学ヘボン講座(デジタル版『渋沢栄一伝記資料』を使用したグループ学習)

第一五章 郷土の偉人を知る――生誕地・深谷と郷土の学び(高田知和)

 1 渋沢栄一にとっての郷土

 2 深谷市の学校教育と渋沢栄一

 3 地域社会への視線

付 録 もっと知りたい人のためのガイド(谷田雄一)

おわりに  是澤博昭

人名・事項索引

版元の紹介ページ: https://www.minervashobo.co.jp/book/b506747.html