平田清明著『フランス古典経済学研究』、日本経済評論社、2019年10月

発売日
:2019年10月
判型・ページ数
:A5判・517頁
定価
:本体6500円+税
ISBN
:978-4-8188-2537-6

目次

第一部 フランス古典経済学の基本性格
序言   フランス古典経済学の復位 
第一論文 フランス古典経済学の理論的(基本)性格
     [一] ケネー                          
     [A] 『説明』での確認事項 
     [B] 原表の分析表
     [C] 範式への移行の論理的必然性
     [D] 範式の分析表
     [E] 範式の理論的意義
    [二] シスモンディ
     [A] (『新原理』のライト・モチーフ)
     [B] (古典経済学としてのシスモンディ経済学の骨格 I)
     [C] (古典経済学としてのシスモンディ経済学の骨格 II)
     [D] (シスモンディ恐慌論の素描)
第二論文 再生産過程把握における生産資本循環の意義
       ――古典経済学研究の理論的基準確定のために――
    はしがき
    [A] P……Pフォーミュラの「自然主義」的形態規定性
     1 資本の循環諸範式における同一性と差別性
     2 生産資本の循環形態そのものの「自然主義」的性格
    [B] P……Pフォーミュラの資本制的内実
         ――資本蓄積過程の自己展開としての生産資本の循環過程――
     [1] (G……G′の批判範式としてのP……P)
     [2] (資本の蓄積過程と循環過程との結節点)
     [3] (資本価値の流通と剰余価値の流通との分裂が提起する市場問題)
    [C] P……Pフォーミュラに立脚する恐慌分析視角の特徴
     I 生産資本循環における貨幣蓄蔵の必然性
     2 恐慌分析の二面性
結語   本研究の構成

第二部 ケネーにおける自然法思想と経済学
――イギリス古典経済学(スミス)との関連において――
第一論文 
A ケネーにおけるéconomie animaleとéconomie politique
    I 生理学(エコノミー・アニマール)と経済学(エコノミー・ポリティーク)
    2 自然学(フィジーク)と形而上学(メタフィジーク)
3 道徳学(エコノミー・モラール)と経済学(エコノミー・ポリティーク)
   B フィジオクラシイと経済科学
    一 「経済表の世界」について
    二 「自然状態」について
    三 「商業的社会」と「政治的社会」
第二論文 
A ケネーとスミス I 
       ――『国富論』第四篇における「農業主義」批判をめぐって――
一 コルベールティスムとフィジオクラシイ
    二 フィジオクラシイと労働価値論
    三 ケネーの生産的労働論とそれにたいするスミスの批判
B ケネーとスミス II 
       ――スミスの重農主義批判――
    I はしがき
    II 重商主義批判体系の完成過程
    III 『国富論』第四篇第九章の再検討

第三部 シスモンディの再生産=蓄積論と分割地所有論
         ――フランス古典経済学の独自的性格――
第一論文 シスモンディ経済学の再検討
       ――その再生産=蓄積論の基本構成をめぐって―― 上、下
   序説
    [一] はしがき
    [二] レーニンによる「経済学的ロマン主義の特徴づけ」
    [三] 『ロマン派経済学批判』の一般的性格をめぐって
    [四] 問題の所在
本論
再生産=蓄積論の基本構成
       ――『経済学新原理』第二篇「富の形成と増進」の分析――
    第一節 「歴史」把握の基礎視角
    第二節 「資本」把握の特徴
    第三節 「再生産」把握の特質
    第四節 蓄積と「市場」の問題
    第五節 付論「保護的権力」をめぐって
第二論文 シスモンディの分割地所有論
       ――経済学的ロマン主義の特徴づけに寄せて――
    一 『新原理』第三篇「土地の富」の意義
    二 経済学的ロマン主義の所有原則
     1 「不動産」とは「幸いな簒奪」である
     2 「国家学の二重目的」
     3 「公共的功利の原則」
    三 分割地所有の歴史的展望
     1 「家父長制的農耕制度」
     2 アメリカ的「繁栄」の道
     3 分割地農民経営の牧歌的美化
     4 大革命と分割地所有
    四 「小農経済」と農産物価格
     I 「分益小作制度」と「貨幣経済」
     2 農産物価格形成機構と分割地農民経営
    五 付論、資本主義農業の基本認識
補論
A スミスとシスモンディ
       ――経済的不調和の問題――
まえがき
I 「旧い体系の新しい見方」――方法と歴史観の問題――
II 「二つの所得の対立」――不平等の再生産構造――
III 「富の痙攣」――経済的不調和の問題――
   B 分割地所有と地代範疇
       ――分割地所有の地代論的研究のために――
    まえがき
    一
    二
    三
   C 分割地価格と土地所有
    一 まえがき
    二 分割地所有と土地価格
    附論 名目地代について

  解題
  編者あとがき
  分割地価格と土地所有
    一 まえがき
    二 分割地所有と土地価格
    附論 名目地代について

版元の紹介ページ: http://www.nikkeihyo.co.jp/books/view/2537