木村 雄一、瀬尾 崇、益永 淳 著『学ぶほどおもしろい 経済学史』晃洋書房、2022年4月

発売日
:2022年4月10日
判型・ページ数
:A5 / 282頁
定価
:3,080円
ISBN
:9784771036116

目次

第Ⅰ部 古典派経済学の生成と展開

第1章 アダム・スミス以前の経済思想―重商主義・重農主義・その他の諸思想―
 はじめに
 1 重商主義の特徴とヒュームの批判
 2 重農主義とケネーの経済表の諸前提
 3 経済表における経済の再生産
 4 その他の諸思想
 おわりに

第2章 アダム・スミス―富の性質と増加原因―
 はじめに
 1 『道徳感情論』から『国富論』へ
 2 分業論
 3 価値論・価格論・分配論
 4 政府の役割
 おわりに

第3章 リカードウとマルサス―富の分配法則と富の継続的増加の条件―
 はじめに
 1 地金論争と穀物法論争
 2 リカードウの経済学(1)―労働価値説と差額地代説―
 3 リカードウの経済学(2)―賃金論・利潤論・外国貿易論―
 4 マルサスの人口論と経済学
 おわりに

第4章 J. S ミル―富の分配法則の人為的可変性―
 はじめに
 1 生産法則と分配法則の峻別―改良の経済学―
 2 賃金基金説とその後の「撤回」
 3 停止状態, 労働者階級の将来, および社会主義
 4 『自由論』と政府の役割
 おわりに

第5章 大陸の諸思想―自由主義・初期社会主義・ドイツ歴史学派―
 はじめに
 1 セーの経済学と初期社会主義
 2 ドイツ古典派とフリードリヒ・リスト
 3 ドイツ歴史学派の形成
 4 ドイツ歴史学派の展開
 おわりに

第Ⅱ部 近代経済学の生成と展開

第6章 限界革命―「水とダイヤモンドのパラドックス」の解決による「新しい経済学」の台頭―
 はじめに
 1 カール・メンガーの経済学
 2 ジェヴォンズの経済学
 3 レオン・ワルラスの経済学
 おわりに

第7章 マーシャルと新古典派経済学
 はじめに
 1 マーシャルの需要曲線と供給曲線
 2 企業の経済学―外部経済と内部経済、有機的成長、「自然は飛躍せず」―
 3 マーシャルの厚生分析
 4 ケンブリッジ残高方程式の展開
 おわりに

第8章 ケインズ経済学―合成の誤謬とマクロ経済―
 はじめに
 1 『貨幣改革論』―マーシャルの貨幣数量説の踏襲―
 2 『貨幣論』の「基本方程式」―貯蓄と投資による価格への接近方法―
 3 『雇用・利子および貨幣の一般理論』―有効需要の原理―
 4 ケインズの遺産―「一般理論」の長期化と国際経済秩序―
 おわりに

第9章 厚生経済学の展開―政策判断としての経済学―
 はじめに
 1 ピグー『厚生経済学』の誕生
 2 新厚生経済学の二つの流れ
 3 新しい厚生経済学の流れ
 おわりに

第10章 反ケインズ的マクロ経済学の登場
 はじめに
 1 マネタリズムの復活―フリードマンの登場―
 2 社会哲学的見地からの展開―ハイエクの復活―
 3 「新しい古典派」とマクロ経済学のミクロ的基礎付け
 4 ケインズ経済学のミクロ的基礎付け⁉
 おわりに

第Ⅲ部 現代の異端派経済学の諸潮流

第11章 なぜ異端派経済学が必要なのか
 はじめに
 1 経済学のおける「異端派」とは何か
 2 長期停滞論
 3 格差と分配に関する諸問題
 おわりに

第12章 マルクスの資本主義観
 はじめに 
 1 マルクス体系の三つ源泉
 2 マルクスの資本主義の捉え方
 3 マルクスが発見した三つの経済的法則
 4 抗争的交換モデルーマルクスのエッセンスの継承―
 おわりに

第13章 孤高の異端派経済学者シュンペーター
 はじめに
 1 シュンペーター体系の枠組み
 2 『理論経済学の本質と主要内容』―ワルラスからの継承―
 3 『経済発展の理論』―マルクスからの継承―
 4 『景気循環論』―経済理論体系の総決算―
 5 『資本主義・社会主義・民主主義』―資本主義的発展過程の先に何を見たか―
 おわりに

第14章 ポスト・ケインズ派経済学―異端派経済理論の統合―
 はじめに
 1 ケンブリッジ・ケインジアン
 2 カレツキアン・アプローチ
 3 「金融的ケインジアン」ミンスキー
 おわりに

第15章 制度と進化の経済学
 はじめに
 1 アメリカ制度派経済学―ヴェブレンからガルブレイスまで―
 2 レギュラシオン学派―資本主義の多様な進化過程―
 3 現代の進化経済学
 4 経済主体の行為の見直し―サイモンから行動経済学へ―
 おわりに

版元の紹介ページ: http://www.koyoshobo.co.jp/book/b601078.html