服部 茂幸 著『グローバル金融資本主義の危機:混迷の世界と経済学』晃洋書房、2023年11月

発売日
:2023年11月20日
判型・ページ数
:A5判 / 234頁
定価
:4,180円(税込)
ISBN
:9784771037816

世界金融危機によって終わったものと終わってないもの

世界金融危機は1980年代以来の金融主導型のグローバリゼーションを終わらせた。しかし、新たな時代が見えない中、金融とスーパーリッチはいち早く復活し、格差は以前より拡大し、危機後批判された主流の経済学は大きな変更を経ることなく続いている。本書は、こうした世界金融危機後の経済と経済学の混迷の様相を明らかにするものである。

目次

序 章 経済の危機と経済学の危機

第1章 停滞と格差のアメリカ経済
 1 はじめに
 2 金融危機から長期停滞へ
 3 スーパーリッチと金融機関の素早い復活
 4 トランポノミクス
 5 危機後の世界は正反対
 6 現状維持の危機

第2章 FRB と世界金融危機
 1 はじめに
 2 FRBの戦略とその失敗
 3 FRBの状況判断は常に間違い
 4 リーマン・ブラザーズの破綻容認
 5 危機後も判断ミスは続く
 6 FRBが引き起こした人災としての世界金融危機

第3章 台頭する新興国と米中対立
 1 はじめに
 2 新興国の台頭とグローバル・バリュー・チェーン
 3 世界的な住宅バブルとグローバル・インバランス
 4 米中対立
 5 新興国の台頭が世界を変える

第4章 グレート・リセッションのヨーロッパ起源
 1 はじめに
 2 ヨーロッパのグレート・リセッション
 3 ヨーロッパのバブルとその崩壊
 4 国際金融のバブルとその崩壊
 5 ヨーロッパの世界金融危機

第5章 ユーロ危機から緊縮財政へ
 1 はじめに
 2 ユーロ危機
 3 国際収支の危機から緊縮財政へ
 4 ドイツが支配するヨーロッパ
 5 国際収支の危機としてのユーロ危機

終 章 混迷の世界と経済学

版元の紹介ページ: https://www.koyoshobo.co.jp/book/b636372.html